
つながるシゴト編集部きってのエージェント 岡野たかしげ が、障がい者雇用の「今」に突撃レポート

岡野 たかしげ
1978年 左京区生まれ
これまで行政とのインバウンド誘致や京都迎賓館の運営など、京都の観光や文化振興事業に携わる。
国会議員秘書などを経験したのち、2023年から障がい者就労支援に取り組んでいる。
障がい者雇用を成長のチャンスと捉えた企業の挑戦 【後編】
同社は京都市が設置する市立浴場を運営・受託する民間事業者。昨年7月から場面緘黙症の20代前半Mさんを雇用。
前編では代表の山口社長に、誰にとっても働きやすい職場づくりへの挑戦についてお伺いしました。 後編では現場で直接指導する上司であり先輩でもある錦𦀗さんと勝本さんに、Mさんとの接し方などを伺ってみました。
優しいだけでは誰の為にもならない
お二人によると、Mさんは洗い作業など基本業務をこなしつつ、職業訓練で身に付けたITスキルを活かした掲示物の作成などの業務でもご活躍の様子です。

Mさんが制作した おふろしんぶん
しかし社会人としての心構えに物足りなさを感じることはいくつかあるようでした。
例えばMさんは朝一番に口頭での挨拶が出来ない時があるとのこと。恐らくどの職場でも最初に挨拶がないと印象が悪いままその日を過ごさなければならないので、彼の今後を思い厳しく指導していますとのこと。また職場で孤立することがないように出来るだけMさんと雑談しているとのこと。そうするとMさんから話しかけやすい雰囲気がうまれ、引いてはお互いを理解できる風通しの良い職場となり、結果として利用者に喜んでもらえる浴場になるのではと仰っていました。
障がい者雇用における国の制度は、仕事の切り分けなど障がい者の能力にできる限り配慮することを職場に求めています。この点でMさんの将来までをも見据えた、時に厳しいご指導は、制度の要求を超えて我が子の成長を願うお母さん的愛情すら感じました。
ひと昔前に比べると、職場をはじめ社会全体で人付き合いが希薄になったと感じますが、社会の基本は人と人とが助け合って成り立っているのではないでしょうか。
若いMさんが、お二人の指導にとどまらない愛情に触発され、成長の糧として、やがて事業や社会を支える側となってくれればと、岡野も応援したい気持ちになりました。今後大いに活躍されることを心から期待いたします。

